2024年02月9日
IoTプラットフォームとは?クラウドを介したデバイスの一括管理でビジネスを効率化する方法
近年、企業の導入が進んでいるIoTの仕組み。しかし、それらのシステムを効率的に活用するにはクラウドを介して遠隔から管理するIoTプラットフォームの存在が欠かせません。
しかし、「IoTプラットフォーム」という言葉を聞いたことがあっても、具体的に何かできてどのような機能があるのかなどを把握している方はそれほど多くないかもしれません。
そこで今回は、IoTプラットフォームとは何かをはじめ、IoTプラットフォームを活用するメリットや代表的な機能についてまとめていきます。IoTプラットフォームの導入を検討している企業の担当者の方にぴったりの内容となっていますので、ぜひ参考にご覧ください。
目次
クラウド上で管理可能?IoTプラットフォームとは何か
IoTプラットフォームとは、各地に設置されたIoTデバイスを管理・制御するシステム基盤のこと。一般的にはIoTの仕組みを構築する際にシステムの土台となるクラウドサービスを指すことが多く、基本的な機能がはじめから備わっているためゼロからIoTのシステムを開発しなくてもいいという特徴があります。
近年では、幅広い業務でAIカメラやタブレットなどのIoTデバイスが活用されていますが、IoTプラットフォームはそれらをクラウド上で一括して制御・管理するほか、デバイスから取得したデータを分析・可視化するなどができるため、IoTデバイスとともにコスト削減や業務効率化を目的に導入を進める企業も少なくありません。
関連記事:「IoTにおけるデバイス管理とは?デバイス管理の必要性や一括管理のメリット」
IoTプラットフォームを活用するメリット
クラウドを介してデバイスの管理・制御を行うIoTプラットフォームですが、活用することでどのようなメリットがあるのでしょうか?ここからは、具体的なメリットについて一つずつまとめていきます。
IoTのシステムをゼロから構築しなくて良い
IoTプラットフォームの活用には、IoTのシステムをゼロからクラウド上に構築しなくて良いというメリットがあります。
一般的にIoTシステムを構築する際には、デバイス開発に加えてそれらを一括管理する仕組みの開発や安全なネットワーク環境の構築などが必要になりますが、それらをゼロから開発するのには多くの時間と労力がかかってしまいます。
しかしIoTプラットフォームであれば、システムに必要な基本機能が搭載されているのでゼロからの開発は不要。必要に応じて自社の目的や用途に合わせた機能を追加するだけで運用を開始することができます。
クラウド管理で作業の効率化ができる
IoTプラットフォームを活用することで、作業が大幅に効率化できるという点もメリットの一つです。
IoTプラットフォームを活用してクラウド上で一元的に管理することで、遠隔地に設置したデバイスでもリアルタイムで状況把握ができるほか、国内外を問わず登録されたデバイスであれば一括操作を行うことができるため、管理・制御にかかる労力を削減して効率的なシステム運用を行うことが可能となります。
遠隔管理でコストの削減ができる
労力を減らして作業の効率化ができる点だけでなく、コスト削減もIoTプラットフォームを活用する大きなメリットの一つとなります。
IoTデバイスを活用する際には、ファームウェアやアプリのアップデートなど定期的な保守作業が必要になるケースも少なくありません。従来であれば、定期的にエンジニアが現地を訪れて保守作業を行うなどが一般的でしたが、IoTプラットフォームを活用すれば遠隔からでもクラウドを介して一括操作が可能となるため、これまで掛かっていたエンジニアの出張費や人件費などのコストを大幅に削減することができます。
能動的なサポートが可能になる
障害発生時に能動的なサポートが可能になるという点も、IoTプラットフォームのメリットだと言えます。
通常のカスタマーサービスは顧客から連絡を受け、そこから対応を始めるといった受動的なサポートになるのが一般的。連絡を受けた時点で既に何らかの障害が発生しているため、どうしても対応は後手に回ってしまいます。
しかし、IoTプラットフォームを活用してクラウド上で一括管理を行っていれば、リアルタイムでデバイスの状態を把握することができるため、あらかじめサービサー側で障害を予測して顧客側へ報告したり、場合によってはその場で対応したりするなども可能となります。
使い方で躓いても対応策が見つけやすい
IoTプラットフォームを活用している場合、使い方で躓いても対応策が見つけやすいというメリットもあります。
特にIoTプラットフォームはクラウド上でサービス展開しているものが多いこともあり、メジャーなサービスであればインターネット検索で様々な情報が見つかることも多くあります。ですので、「操作方法が分からない」「設定が上手くできない」などで躓くたびにカスタマーサポートに連絡して対応策を聞かなくても、自分で調べて解決することも可能です。
クラウド上で管理! IoTプラットフォームの機能とは?
クラウドを介してデバイスの管理・制御を行うIoTプラットフォームですが、どのようなことができるのでしょうか?
ここでは、代表的な機能について表にまとめます。
【IoTプラットフォームの機能例】
デバイス管理 | IoTデバイスの接続デバイス情報の確認(バージョン・IPアドレス・アプリ一覧など)メモリやCPUの使用率・CPU温度の監視エラーログやアクセスログの確認 …など |
デバイス制御 | ファームウェア・アプリのバージョンアップアプリのインストール・アンインストールデバイスの設定変更ログや撮影データなどのダウンロード …など |
アプリ管理 | アプリの利用時間・状況の把握起動・停止の操作データの処理・分析グラフなどで可視化 …など |
セキュリティ | 異常検知アラートの送信各種セキュリティ対策 …など |
IoTプラットフォームの代表的な機能としては、大きく4つに分けられます。まず、接続されたデバイスの情報・状態を管理する機能、次にリモートで一括してデバイスを操作する機能、そしてデバイスにインストールされているアプリケーションを管理する機能、最後にシステムの情報を検知して通知するなどのセキュリティ機能が挙げられます。
これらの機能を使い、各地に設置したデバイスを遠隔から一括制御することでIoTシステムの保守・管理を効率的に行うことができます。
なお、IoTプラットフォームの機能については、「遠隔一括管理を実現するデバイスマネージメントとは?その機能やメリットについて」や「IoTにおけるデバイス管理とは?デバイス管理の必要性や一括管理のメリット」でもそれぞれ詳しく解説していますので、こちらも併せてご覧ください。
クラウド管理で作業を効率化する Vieurekaプラットフォーム
ここまでIoTプラットフォームとは何かについて解説してきましたが、実際にはどのようなサービスなのでしょうか?ここでは、IoTプラットフォームサービスの例として、AIカメラと連動した「Vieurekaプラットフォーム」に含まれる機能・ツールについてご紹介します。
Vieureka Manager
プラットフォームサービスに含まれているツールの一つ、「Vieureka Manager」は、Vieurekaカメラをクラウド上で保守・管理するためのSaaSです。パートナーが管理する各現場のAIカメラとカメラ内の画像解析アプリを個別に制御、遠隔から世界中のカメラを一元管理することができます。
またVieureka Managerの機能の一つである「Vieureka Manager QuickData」を使えば、デバイスから取得したデータをクラウド領域に蓄積し、そのデータを簡単にグラフ化したりcsvファイルでダウンロードしたりすることも可能。単にデータを取得するだけでなく、実務に活かせるように運用面にも重きを置いたサービスとなっています。
Vieurekaカメラ
「Vieurekaカメラ」はVieurekaプラットフォーム対応のAIカメラ。このVieurekaカメラは高性能なCPUを内蔵しており、画像解析アプリをクラウド上で展開させることができます。
AIカメラ内で画像解析を行うため現場にパソコンを置く必要もなく、最低限のデバイスだけで処理が完結するため、IoTシステムを容易に導入することができます。
SDK
「SDK」は、Vieurekaカメラで動作するアプリを効率的に開発するためのツールです。
画像認識のライブラリを標準搭載しているため、自社に合わせたプログラミングを追加するだけでOK。一般的に難易度が高いとされている画像認識アプリの開発が気軽に始められるようになっています。
IoTプラットフォームでシステム運用を効率化!
IoTプラットフォームと一口に言っても多様なサービスがあるため、目的や用途によって最適なものを選択する必要があります。
しかし、社内にIoTに詳しい専門知識を持つスタッフがおらず、どのようなIoTプラットフォーム・デバイスを選べば良いか分からないというケースも少なくないでしょう。そういった場合は、経験豊富な専門家に相談するのをお勧めします。
私たちVieureka(ビューレカ)であれば、「目標に向けてどう運用すれば良いか」「システム導入後の保守・運用がしやすいか」「取得したデータの可視化できるか」など、専門家目線での見解を踏まえて最適なIoTプラットフォームの運用・管理方法をご提案させていただきます。
関連記事:「IoT プラットフォームとは何か解説! その機能や正しい選び方を知っておこう」
IoT導入ならパナソニック発のVieurekaにご相談を!
パナソニックの研究開発部門から発足した私たちVieureka(ビューレカ)は、「世界の今をデータ化する新たな社会インフラを創造」をミッションに掲げ、開発・導入・運用などのハードルを下げるプラットフォームを提供しています。
高性能なCPUを内蔵したエッジデバイス「Vieurekaカメラ」をはじめ、これまで取得できなかった情報をデータ化して活用する「Vieurekaプラットフォーム」など、お客様のご要望に沿った導入のご提案をさせていただきますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。