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2023年06月2日

  • コラム

コスト削減?生産性アップ?AI導入のメリット・デメリットについて解説

コスト削減?生産性アップ?AI導入のメリット・デメリットについて解説

近年の技術の発展により、ますます注目を浴びているAI。そのAIを活用することで、生産性の向上やコスト削減、労働力不足の解消などの多くのメリットがあります。しかし、そんなメリットの多いAIですが、デメリットはないのでしょうか?

そこで今回は、AIを導入する前に知っておきたいメリット・デメリットについて詳しく解説していきますので、AIの活用を検討中の方は、ぜひ最後までご覧ください。

AI(人工知能)とは


「AI(Artificial Intelligence)」は、日本語では「人工知能」と訳されています。

一般的には、人間が持つ知能・知性を人工的に再現したシステムや技術を指すことが多いのですが、実は、このAIという言葉には明確な定義があるわけではありません。AIという言葉がアメリカで初めて使われた1956年から研究が進むにつれてAIの定義も少しずつ変化、さらに研究者ごとに見解も異なるため、現代では、AIという言葉が指す範囲がとても広くなっています。

AIとは何か、またAIに欠かせない機械学習とディープラーニングの違いについては、
こちらの「AI・機械学習・ディープラーニングの違いとは?AI導入するなら知っておきたい基礎知識」で詳しくまとめていますので、参考にご覧ください。

AI導入による6つのメリット

AI導入による6つのメリット

AIを導入することで、自社の業務における様々な課題を解決に導くことができますが、具体的にどのような面においてメリットがあるのでしょうか?

ここでは、AI導入によってもたらされる下記の代表的な6つのメリットについて解説していきます。

  1. 人件費が削減できる
  2. 労働力不足が解消できる
  3. 生産性が向上する
  4. 高い精度での分析や予測が可能になる
  5. 利便性が向上する
  6. 安全性が向上する

メリット①:人件費が削減できる

AI導入によって得られるメリットとして、まず人件費の削減があります。

人件費は経費の中でも大きな割合を占めていますが、これまで行ってきた作業をAIに置き換えることで、その分の人件費だけでなく、採用コストや育成コストも削減することができます。もちろん、AIを導入する場合には初期費用や維持費用も掛かりますが、今後掛かるであろう人件費を考えると結果的にコスト削減に繋がります。

メリット②:労働力不足が解消できる

高齢化社会が進む日本では、労働力の減少が懸念されていますが、AIを導入することで労働力不足を解消することができるというメリットがあります。

これまで人が行ってきた作業をAIに置き換えて自動化すれば、今いる人材は人の強みを活かした他の業務を行うことができるため、将来的に広く問題になるであろう労働力不足問題への解決策の一つとなるでしょう。

メリット③:生産性が向上する

AI導入によって、これまで人が行ってきた作業をコンピューターに任せることができれば、生産性が向上するというメリットがあります。

人が作業を行う場合は、どんなに単純な作業でもミスが出てしまったり、担当者によって業務の質が左右されたりしてしまいますが、AIであれば人間よりも速く正確に作業がこなせる上に、24時間365日稼働し続けることも可能です。

特に、AIはルール化された作業を得意としているため、ルーティーンで行っている作業を置き換えることで生産性の向上が見込めます。

メリット④:高い精度での分析や予測が可能になる

AI導入によるメリットには、高い精度での分析や予測が可能になる点も挙げられます。

AIは膨大な量のデータをもとにした分析や予測を得意としているため、人が行うよりも高精度の分析や予測が可能となります。そのAIのメリットを自社のマーケティングなどに活用して市場のニーズをいち早く把握すれば、売上アップにも繋げることができるでしょう。

メリット⑤:利便性が向上する

AIを活用することで、ビジネスや普段の生活においても利便性が向上するというメリットがあります。

例えば、AIを活用した自動対話型のチャットボットを活用すれば、カスタマーセンターの業務を24時間365日行うことができるため、いつでも円滑に顧客をサポートすることができます。また、AIを活用した自動翻訳サービスなどであれば、言語を問わず対応することも可能です。

AIを活用することで、従業員の業務時間外でも自動でサービスを提供し続けることができるため、今後も各分野での利便性が向上していくでしょう。

メリット⑥:安全性が向上する

AI導入することで安全性が向上するというメリットもあります。

これまで人間が行ってきた危険な作業をAIに置き換えることで、事故のリスクを減らすことができますし、AIの異常検知技術を活用すれば、事故や機器の故障などを未然に防ぐことも可能です。

また危険な場所でなくても、オフィスや各種施設の入退室をAIで管理することで不審者の侵入や不正を防いだり、介護施設における入居者の転倒事故をあらかじめ検知して知らせたりするなど、AIを活用することによって様々なシーンにおける安全性が向上します。

関連記事:「AIカメラ導入のデメリットは?導入前に知っておきたいAIのメリットとデメリット

AIが持つ5つのデメリット

AIが持つ5つのデメリット

AI導入には多くのメリットがありますが、反対に、デメリットとなる部分ももちろんあります。もしAI導入を検討しているなら、メリットだけではなくデメリットについても理解した上で進めるのが安心です。

ここからは、AIがもたらす代表的なデメリットについて解説していきますので、AI導入時の参考にしてみてください。

  1. 職種によって雇用が減少する可能性がある
  2. 情報漏洩のリスクがある
  3. 思考のプロセスが見えない
  4. 100%ではない
  5. 人が頭を使わなくなる

デメリット①:職種によって雇用が減少する可能性がある

AI導入のデメリットの一つとして、雇用の減少があります。

特にAIは単純作業や定型化された業務を得意としているため、これまで人が行ってきた業務がAIに置き換われば、店舗のレジ係や受付、工場のライン工など、比較的、業務をルール化しやすい職種に関しては、今後、雇用自体が減っていく可能性があります。その点については、企業から見ると人件費がかからなくなるのでメリットではあるのですが、社会的には雇用の減少という問題となってしまいます。

しかし一方では、AI活用によって新しい職種が生まれるのではという声や、人の強みが発揮できる業務を人間に振り分ければ人材の有効活用ができるという考え方もあるため、今後は、AIと人間それぞれの得意分野を活かした業務のすみ分けを行うことが重要となるでしょう。

デメリット②:情報漏洩のリスクがある

AIではネットワーク上でデータのやり取りを行うため、情報漏洩のリスクは少なからずあります。

特にAIを活用する場合は、顧客情報や社内の機密情報となり得るデータを取り扱うことも多々あるため、第三者によるハッキングへの対策をしておく必要があります。また、故意か過失かは問わず、内部の人間によって情報漏洩が起こる可能性もゼロではないので、社内のセキュリティ強化と併せて従業員に対するITリテラシー教育も必要です。

そのため、AIを導入する際は情報漏洩が起こらないように、データを暗号化したり操作権限を絞ったりするなど、専門知識を持つ担当者によるリスクマネジメントが重要となります。

デメリット③:思考のプロセスが見えない

AIの場合、答えを導き出すまでの思考のプロセスが見えないというデメリットもあります。

人間であれば、何らかの判断を出すまでの思考のプロセスを確認することができますが、AIの場合は、高度な計算に基づいて自動的に答えを導き出すため、どういった考えでそう判断したのかという根拠が見えにくくなるという特徴があります。

ですので、例えば工場で検品作業を例にすると、AIが検出漏れや誤検出をした場合、「何故そうなったのか」「何故そう判断したのか」という根拠が分からないため、精度を上げたい場合は、人間のように「ここが悪いから、こう直そう」というように改良していくのではなく、ひたすらAIに正解パターンを学習させるという方法を取るしかありません。

そのように判断の根拠が分からず、ブラックボックス化してしまうのは、AIのデメリットとも言えます。

デメリット④:100%ではない

AIというと完璧だと思われがちですが、AIが出す答えが常に正しい訳ではありません。

確かに、AIは高い精度で分析や予測はできますが、あくまでも人間よりも高い精度で処理できるだけであって、原理的にも100%になることはなく、誤検出や誤作動などを起こしてしまったり、時には人間の能力を下回ってしまったりする場合もあります。

身近な例で例えると、スマートフォンの音声アシストがイメージしやすいかもしれません。私たちが何か話しかけると多くの場合で正しい返答がきますが、少し複雑な言い回しをした場合、見当違いの答えが返ってくることもありますよね。もちろんAIが処理する分野によって程度に差はありますが、どの分野においてもAIがいつでも100%の正解を出すことができる訳ではないという点には注意が必要です。

デメリット⑤:人が頭を使わなくなる

AI導入のデメリットの一つに、人が頭を使わなくなるという懸念もあります。

確かにAIは人より早く精度の高い処理ができるため、人の代わりにAIが作業を行うことで業務の生産性を大きく向上させることができます。しかし、自分の頭で考えながら作業をする必要がなくなれば、何でもAI頼りになってしまって思考力が低下したり、自身の能力を向上させるチャンスを逃してしまったりする可能性もあります。

AIのメリット・デメリットを理解した上での導入がおすすめ

AIのメリット・デメリットを理解した上での導入がおすすめ

AIを活用すれば、生産性の向上や人件費の削減といった多くのメリットを得ることができますが、反対に情報漏洩のリスクや思考のプロセスがブラックボックス化してしまうなどのデメリットもあります。

現時点においては、AIが何でも完璧にこなせるという訳ではないため、自社の業務にAIを取り入れる場合は、メリット・デメリットの両方を理解した上で導入するのが大切です。

また、AIを導入したからと言って、すぐに売上増加や生産効率の向上が狙えるという訳ではなく、AIが分析した結果を人がどう扱うかによっても結果は大きく変わってきます。そのため、AI導入する際には、AIを組み込むことだけを目的にするのではなく、AIが分析した結果をどう扱い、何を改善することができるのかなど、システムの導入から課題解決まで専門的なアドバイスをしてくれるサービスを選ぶことも重要です。

もし、コスト削減や業務効率化のためにAI導入をお考えの場合は、ぜひ一度、私たちVieureka(ビューレカ)にお問い合わせください。AIの専門家が課題解決に向けて、導入から課題解決までサポートさせていただきます。

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