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2023年05月8日

  • コラム

AIに欠かせないディープラーニングを使った画像認識とは?活用例や導入における注意点

画像認識が飛躍的に進化した理由とは?

近年、ますます発展を遂げているAI分野ですが、中でもその進化に一役買っているのがディープラーニングという技術です。

しかし、ディープラーニングという言葉自体は聞いたことがあっても、具体的にどう使われているかは知らない…という方もいらっしゃるかもしれません。そこで今回は、ディープラーニングとは何かをまとめるとともに、既に多くの企業で注目を集めるディープラーニングによる画像認識技術について、実際にどのような場面で使われているのかという活用例や導入の際の注意点について解説していきます。

画像認識に利用するディープラーニングとは

ディープラーニング(Deep Learning)とは、人間の脳が自然に行っているような処理をコンピューターなどのシステムに学習させ、その学習結果に基づいて対象を識別する技術のこと。深層学習とも呼ばれ、大量のデータの中から自動的に特徴やパターンを発見・抽出する機械学習の一種となっています。

ディープラーニングは、人間の脳の神経細胞(ニューロン)の構造をモデルとした「ニューラルネットワーク(NN)」をベースにして作られているシステムで、ニューラルネットワークを構成する層の内、“中間層(隠れ層)”と呼ばれる部分を多層(ディープ)化することで、複雑な処理でも対応できるようになっています。

画像認識に欠かせない!ディープラーニングが注目されている理由

画像認識に欠かせない!ディープラーニングが注目されている理由

ディープラーニングは画像認識に欠かせない技術となっていますが、では具体的にどういった点においてディープラーニングが注目されているのでしょうか?その理由をわかりやすく解説します。

コンピューターの処理能力の向上

ディープラーニングに注目が集まる理由の一つに、コンピューターの処理性能の向上が挙げられます。

AIが多くのデータから学習するためには、高性能な画像処理装置・GPU(Graphics Processing Unit)が必要なのですが、近年、このGPUの性能が向上したことで処理能力が増し、従来よりも効率的にディープラーニングが行えるようになったのです。

そのように、スムーズな処理が可能となったこと、また、クラウドと併せて使用することでさらに短時間での処理が可能となったことで、幅広い分野においてディープラーニングへの期待が高まっています。

精度の高さ

ディープラーニングは人間よりも速く高い精度で処理ができるという点も、注目を集める理由の一つです。

ディープラーニングにおいては、多くのデータを処理して学習することで精度を上げていきますが、前述のようにコンピューターの処理性能が向上したことにより、膨大な量のデータでも高速で処理することが可能となったため、人間よりも速く、高い精度で処理が行えるようになりました。

特に画像認識の分野においては人間の能力を超えるとも言われており、その精度の高さから様々な業種において活用できる範囲が広がったため、ディープラーニングに注目が集まっていると言えます。

エッジデバイスでも利用可能に

ディープラーニングが注目されている理由には、エッジデバイスでも利用可能だという点も挙げられます。

エッジデバイスとは、ネットワークに接続された端末装置という意味で、身近なところだと、スマートフォンやスピーカー・カメラなどの端末のこと。その端末にAIが搭載されたものをエッジAIと言いますが、そのAIにディープラーニングを活用することで、わざわざクラウド上にデータを送信しなくても端末内でスピーディーに高度な処理を行うことが可能となっています。

これにより、従来よりも活用の幅が広がったため、さらにディープラーニングに注目が集まっているのです。

関連記事:「エッジデバイスとは?その役割と仕組みについて分かりやすく解説

画像認識以外にディープラーニングで何ができる?

ディープラーニングを利用してできるのは、「画像認識」「音声認識」「自然言語処理」「異常探知」の4つが代表的なものとなります。

画像認識

画像認識とは、カメラで撮影した画像や映像などから人物や物、文字などを識別する認識技術の一つです。

例えば画像認識技術を利用すれば、手書きの文字でもデータ化することができたり、人の顔を認識してセキュリティに利用したりすることができます。

関連記事:「AIカメラに欠かせない画像認識技術とは?その種類や画像処理の仕組み

音声認識

音声認識の技術を利用すれば、音声を認識してテキストデータに起こしたり、音声をもとにコンピューターが応対したりするなどのことが可能となります。

皆さんの身近なところでは、スマートフォンの音声アシスタントやスマートスピーカー、また会議や動画の音声を文字起こしする際のサービスなどにもこの音声認識の技術が活用されています。

自然言語処理

自然言語処理とは、私たちが日常的に話している言葉をコンピューター側に認識させる技術です。

普段私たちが話している言葉は非常に複雑な構造をしているのですが、ディープラーニングの技術を利用することで、日常言語の曖昧さや複雑な文脈を的確に処理することが可能となります。

異常探知

ディープラーニングでできることには、異常探知と呼ばれるものもあります。

異常検知とは、過去のデータの中から異なるデータを検出する技術のことで、基準とするものから外れているものや他のパターンとは異なる挙動があるものを識別します。

関連記事:「AI・機械学習・ディープラーニングの違いとは?AI導入するなら知っておきたい基礎知識

ディープラーニングを使った画像認識の活用例

ディープラーニングを使った画像認識の活用例

では、ディープラーニングによる画像認識は、どのような用途で活用されているのでしょうか?
ここでは、代表的なディープラーニングによる画像認識の活用例をご紹介します。

顔認証

顔認証は、カメラで撮影した画像や映像から人の顔を検出、登録した顔と一致するかどうかを判断する生体認証技術の一つで、この顔認証のシステムには、ディープラーニングを利用した画像認識技術が活用されています。

顔認証システムは、スマートフォンのロック解除やオフィスの入退室管理などにも利用されており、近年では、マスクを装着したままでも本人確認が行えるなど、高い精度での運用が可能となっています。

検品作業

ディープラーニングを使ってAIに様々な画像を学習させておくことで、製造工場などでの検品作業にも活用できます。

例えば、商品化できない傷や汚れ、規格外の形状などを認識させておけば、不良品を検知することも可能。人の目で確認するより早く高い精度で検品作業が行えること、また人間と違って24時間365日稼働ができることもあり、人手不足の解消やコスト削減、生産性の向上などが期待できるため、特に製造業では既に多くの企業でディープラーニングによる画像認識技術が活用されています。

車の自動運転

ディープラーニングを使った画像認識技術は、車の自動運転にも活用されています。

自動運転では、車に搭載されたカメラから取得した画像や映像をもとに、人間が運転時に行っている認知・判断・操作をディープラーニングで学習したAIが代わりに行います。

人間が運転する場合だと、疲労や眠気によって集中力が低下してしまうことがありますが、AIであればそれらの問題はありません。さらに、AIが多くのデータを解析することで人間よりも高い精度で危機察知を行うことができるため、事故や危険運転などの防止、また渋滞の緩和にも繋がると期待されています。

関連記事:「AIカメラにできることは?検知の種類を知って業務の効率化を実現!

ディープラーニングによる画像認識を導入する際の注意点は?

ディープラーニングを利用した画像認識には、人間よりも速く高い精度で処理ができるという他にも、人材不足の解消やコスト削減に繋げることができるというメリットもあるため、先程ご紹介した用途以外にも、幅広い分野で導入が始まっています。

そこで、ディープラーニングによる画像認識技術を自社の業務に導入する上で、どんな点に注意しておけばいいのか、分かりやすくまとめます。

カメラの設置環境

画像認識を利用する際には、画像の品質を安定させるためにも、カメラの設置環境に気を付ける必要があります。

特に窓側に向かってカメラを設置するなど、逆光が強いところで室内にある対象を検出しようとしても、そもそも黒く映ってしまうため検出率が下がります。また逆光でなくても、周囲の明るさや光の反射、撮影を遮る柱などがないか、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。

カメラレンズの画角

ディープラーニングによる画像認識を活用する際には、特徴が分かりやすい画像データを用意するためにも、カメラレンズの画角も重要です。

例えば、広角タイプのレンズだと周囲を広く撮影できますが、その分、被写体が小さく映ってしまい検出しづらくなってしまいます。また反対に望遠タイプのレンズだと、被写体が大きく映りすぎて見切れてしまうことも。このように、画像認識を利用する際には、CPUなどのカメラ性能だけでなく画角も重要なポイントとなります。

精度とシステム負荷のバランス

画像認識において、検出性能(精度)と処理性能(処理負荷)は基本的には相反するものです。そのため、導入時には用途・目的に合わせて、要件に適したバランスにすることが必要となります。

例えば処理間隔や解像度を上げれば精度は上がりますが、その分、負荷が増えてしまうため、スムーズな処理ができなかったり、より高性能なカメラを準備する必要が出てきてしまったりすることも。逆に、システムに負荷をかけないようにしようと処理間隔や解像度を下げたりすれば、画像認識の精度が低くなってしまいます。

そのため、どの程度の結果を求めるのかを明確にした上で、それに必要な性能バランスに調整することが大切です。

ディープラーニングによる画像認識を活用して課題を解決!

ディープラーニングと組み合わせることによって活用の幅が広がった画像認識技術。自社の業務に上手く組み込むことで、人手不足の解消やコスト削減、生産効率の向上などが期待できるため、既に多くの企業で導入が進んでいます。

もしディープラーニングによる画像認識を社内業務に取り入れてみたいと興味を持たれた方は、一度、専門家に相談してみてはいかがでしょうか?

関連記事:「AIカメラ導入のデメリットは?導入前に知っておきたいAIのメリットとデメリット

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