2023年10月20日
IoT プラットフォームとは何か解説! その機能や正しい選び方を知っておこう
近年、インターネット技術の進化によって「IoTプラットフォーム」の導入を必要とする企業が増えました。それと同時に国内外のベンダーがさまざまなサービスを提供するように。
そこで、今回はIoTプラットフォームとはどういったものか基本的な機能から選ぶ際のポイントまでを解説いたします。
IoTプラットフォームはIoTを活用したいろんな機能やサービスを提供する大切な土台となるものです。
まずは正しい知識を理解して、必要に応じたIoTプラットフォームを選ぶようにしましょう。
目次
IoTプラットフォームとは?
「IoT(アイオーティー)」はモノがインターネットに接続される仕組みであることは過去の記事でも紹介していますが、このIoTを活用するには「IoTプラットフォーム」が必要となります。
IoTプラットフォームとは、IoTを活用する際にインターネットに接続されたデバイスから多種多様なデータを収集し、分析などを行うためのシステム基盤のこと。
主にIoT機器との接続や収集したデータを蓄積するためのクラウドやストレージ、収集したデータを分析して可視化するなどの役割を持ち、効率のよい運用や管理をサポートします。
このほかにIoTセンサーの遠隔操作や制御、セキュリティなど機能やサービスにはいろんな種類があるので、自社がどのようなIoTプラットフォームを選ぶべきか理解したうえで導入を検討する必要があります。
●関連記事:「IoTとは具体的に何?活用例を交えてわかりやすく解説!」
IoTプラットフォームの機能とは
前述でIoTプラットフォームの役割に触れましたが、実際にどんなことができるのか、ここではIoTプラットフォームの基本的な機能について一つずつ具体的に説明していきたいと思います。
ちなみに当社「Vieureka(ビューレカ)」のプラットフォームサービスについては、以下のページで詳しくご紹介しています。
気になる方は、ぜひこちらをご参考ください。
●関連ページ:Vieureka プラットフォームサービス
IoTプラットフォームの機能①:IoTデバイスの接続
IoTプラットフォームの主要機能となるのがIoTデバイスの接続です。
そもそも、IoTを実現するにはIoT機器が必要となります。パソコンやスマートフォン、カメラ、家電などこれらのハードウェアをインターネット経由で相互接続させることによって、離れた場所からの遠隔操作も可能になりました。
何百といった数多くの機器でも総合的なコネクティビティ機能によって一元管理が実現します。
IoTプラットフォームの機能②:IoTデバイスの状態把握
IoTプラットフォームは、IoTデバイスの状況を把握する機能も求められます。
デバイスが接続状態かそうじゃないか、またCPUやメモリ、ストレージ(SDカードなど)の利用量や利用率、CPU温度、そのほかいろんな動作ログの取得を行います。
こうして状況を把握することでIoTデバイスの安定稼働が図れるほか、機器の故障や異常検知などといったトラブルの回避にもつながります。
IoTプラットフォームの機能③:IoTデバイスの管理・制御
IoTを活用していくにはデバイスの管理や制御が必要となり、それらもIoTプラットフォームの役目となります。
デバイスの接続のオン・オフや再起動に加え、アプリケーションのインストール・アップデート・アンインストール、実行、停止といった煩雑な運用を行っていきます。
IoTプラットフォームの機能④:データの収集・分析
IoTプラットフォームでは、デバイスに搭載されたIoTセンサーが検知したデータをデジタル化して取得。データはサーバーを通してクラウド上に収集して蓄積されていきます。
収集されるデータは大きく分けて2種類あり、1つ目はアプリが集めるデータで、いわゆるメタデータと呼ばれるもの。温度や湿度、画像認識結果、音、時刻など、取得するデータによってさまざまなIoTセンサーが存在します。
2つ目はIoT機器の動作に関するデータです。稼働時間やCPU、利用率などを把握しながらデバイスを管理します。
こうして集められたデータを分析することによってあらゆる情報が得られ、企業の課題の解決やマーケティングなどに活用されています。
IoTのメリット⑤:セキュリティ対策
IoTはインターネット回線を使用するため、第三者による不正なアクセスやデバイスの操作、データの漏洩などのリスクを抱えています。そんなリスクを回避するためにも、セキュリティ対策は必須です。
IoTプラットフォームでは安全にデータをやりとりするためにも通信を暗号化し、セキュリティを担保しています。
IoTプラットフォーム導入のメリットとは
IoTプラットフォームの主な機能を見てきましたが、改めてこれらを活用するメリットはどんなところにあるのでしょうか。
例えば企業で独自にIoTを活用するとなると環境の整備やデバイスを管理する仕組み、アプリケーションの開発など一から準備が必要となりますが、IoTプラットフォームを利用することでそういった手間を省略することができます。
なおかつ、プラットフォームで一元管理することで安全にデバイスを管理し、システムを運用できるのも安心です。
2023年時点では、まだまだIoTは進化し続けています。現代のIT社会において、枯れていない技術・進化し続ける技術を活用する際には、IoTプラットフォームの持つ遠隔監視、制御機能は企業のイノベーションにとっても期待できるといえるでしょう。
特に場所が遠かったり立ち入れる時間帯が限られたりしている現場では、遠隔から監視や制御できることははとても重要です。移動費や人件費などが結果的にコスト削減となり、効率的な運用につながります。
IoTプラットフォームの選び方のポイントとは
IoTプラットフォームを導入する際には、規模やコストはもちろんのこと、自社の業種や活用の目的などに適したものを選ぶことが大切です。
まずは導入の目的を整理したうえで、最適なIoTプラットフォームを探していきましょう。
ここではIoTプラットフォームの選び方のポイントについて解説いたします。
セキュリティへの万全な対策
インターネットに接続して重要なデータのやりとりを行うIoTにおいて、セキュリティ面を確認することは必須です。
サーバーやIoT機器がトラブルを起こすと、医療や介護などの業界であれば最悪人命に関わることも。どんな業種であっても、情報の漏洩などのトラブルはユーザーの信頼を失いかねません。
第三者による不正アクセスを防ぐために何か対策はしているか、安全な通信を行うためにどのような暗号化や認証技術を用いているかなど、事前にきちんと確認しておく必要があります。
安定感のあるコネクティビティ
接続のしやすさや安定性もIoTプラットフォームを選ぶうえで重要なポイントです。
IoTを活用する業種によっては、何百以上といった多数の機器と接続する場合や接続が不安定な条件で使用する場合も。そんな状況下においても安定した接続が持続できるか確認をしましょう。
また通信や電力供給が途絶えるとデータの送受信が停止し、データに不具合が起こってしまうことも想定できます。
IoT機器側に備わったストレージ(SDカードなど)にデータが溜めておけるかなども確認しておとよいでしょう。日常的にデータが保存できていれば、万が一何かあった場合でもスムーズに再開ができるので運用していく安心材料となります。
将来的に拡張性はあるか
導入後、IoTの機器を増やしたいときやデータの収集や分析をカスタマイズしたいときなどに、セキュリティの安全性を確保したまま、処理能力を下げずにシステムを拡張できるかどうかもチェックポイントです。
せっかく導入して慣れてきたころに「やりたいことができない」となってしまうと、また別のIoTプラットフォームを検討しなくてはいけない事態となってしまいます。
そうなる前に、IoTプラットフォームの導入を検討している段階からIoT活用の自社の将来的なビジョンも見据えて計画を立てるとよいでしょう。
機種のラインナップ
IoTプラットフォームは何でも接続できるわけではないので、あらかじめどのような機器やどれくらいの機種が対応しているかも確認を。
当社が扱う「Vieureka(ビューレカ)」の場合、当社が販売しているカメラ以外も対応のものがあり、機種によっては通信型ドライブレコーダーも対応中のものがあります。
機種はなるべく幅広く対応できた方が、後々機器を増やしたいときなどに困ることがありません。
管理のしやすさ
IoT機器を1台ずつ管理していくならいろいろなツールがありますが、一括操作したり、検索条件にあったものだけを抽出して処理を行ったりなど、それなりの規模を管理する場合は適したIoTプラットフォームを選ぶ必要があります。
例えば「現場(○○店、××店、△△店)ごとに稼働状況を確認したい」といったケースであれば、現場での運用を意識したIoTプラットフォームが必要に。
目的に合ったプラットフォームを選ぶことが導入後の管理のしやすさにもつながります。
導入実績
IoTの世界と同様、IoTプラットフォームもまだ黎明期であり各社で日々進化しています。まずは実績を見ることも選択の指標に。
どんな業種が導入しているか、どんな規模の活用をしているかなど、自社に似たケースがあれば参考にしましょう。
IoTプラットフォームとは何か不明点があればパナソニック発のVieurekaにご相談を!
パナソニックの研究開発部門から発足した私たちVieureka(ビューレカ)は、「世界の今をデータ化する新たな社会インフラを創造」をミッションに掲げ、開発・導入・運用などのハードルを下げるプラットフォームを提供しています。
高性能なCPUを内蔵したエッジデバイス「Vieurekaカメラ」をはじめ、これまで取得できなかった情報をデータ化して活用する「Vieurekaプラットフォーム」や顧客行動や商品の陳列状況をデータ化する「来客分析サービス」など、お客様のご要望に沿った導入のご提案をさせていただきますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。