2023年04月19日
IoTの仕組みを活用したカメラ導入の利点と導入時のチェックポイント
今や私たちの生活やビジネスにおいて欠かせない存在となったIoTの技術。
カメラやスピーカーなどをネットワークに接続することによって、従来よりも幅広い用途で活用することができるようになるため、コスト削減や人手不足の解消のために導入を検討している企業も少なくありません。
しかし、実際に自社の業務にIoTの導入をするといっても、「具体的にどういった効果が期待できるのか」「導入時に何に気を付けておけばいいのか…」とお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、エッジデバイス「Vieurekaカメラ」を展開する私たちVieureka(ビューレカ)がIoTとは何かを改めて説明すると共に、IoTのネットワークを活用したカメラを導入することでどのような利点があるのか、また導入前にチェックしておきたいポイントなど、分かりやすくまとめていきます。
目次
カメラやスピーカーをネットワークで繋ぐIoTの技術
「IoT(アイオーティー)」とは、”Internet of Things”の略で、“モノ”をネットワーク経由でつなぐ仕組みのこと。例えば、私たちの身の回りにあるカメラやスピーカーなどに通信機能を搭載してネットワークで繋ぐことによって、モノの動きや状態を確認したり遠隔操作をしたりといったことが可能となります。
ネットワークに接続されたデバイスと聞くと、監視カメラや通信型ドライブレコーダー、近年だとスマートスピーカーやスマートウォッチなどをイメージする方も多いかもしれません。しかし現代においてIoTデバイスの種類も幅広く存在しており、製造業や医療・介護施設、マーケティングなどの分野でも、様々なデバイスがその活躍の場を広げています。
具体的にIoTの仕組みを活用したデバイスとしてカメラを例に挙げると、前述の監視カメラや通信型ドライブレコーダー以外にも、オフィスなどでの入退室管理や介護施設での転倒事故防止として、また、工場や倉庫などでの検品作業や機器の制御、店舗や商業施設におけるマーケティングリサーチなどの業務に活かされていたりと、幅広い分野で導入が進んでいます。
関連記事:「IoTとは具体的に何?活用例を交えてわかりやすく解説!」
カメラなどのIoTデバイス導入の利点は?
私たちの身の回りだけでなく、ビジネスの様々なシーンでIoT化が進んでいますが、具体的にIoTの仕組みを取り入れることでどのような利点があるのでしょうか?
ここでは「Vieurekaカメラ」を展開する私たちVieureka(ビューレカ)が、カメラに代表されるIoTデバイス導入の利点をまとめます。
労働力不足の解消
IoT導入の利点と言えば、やはり労働力不足の解消です。
特にAIを搭載したカメラを利用すれば、画像・映像に映っている人物や顔などを認識したり、物体の異なるパターンを検出したりすることが可能であるため、
- 防犯カメラの映像確認
- 工場での検品作業
- 倉庫での在庫管理
- 通行量調査
…など、これまで人手が必要だった業務が自動化でき、近年、多くの企業で課題となっている労働力不足の解消が期待できます。
生産性が向上する
IoT導入の利点の2つ目は、生産性の向上です。
単純作業でも人が行う場合はどうしてもミスが出たり、体調や気分によって業務の効率や質が左右されてしまったりするものです。しかし、IoTを活用して作業を自動化すれば、人が行うよりも早く処理を行うことができる上、ヒューマンエラーによる事故やミスを回避することも可能です。
また、人間の場合は限られた時間しか稼働は難しいですが、AI(人工知能)が作業を行うことで24時間365日でも継続して稼働を続けることができるため、より生産性を高めることができます。
コスト削減ができる
IoTの仕組みを活用すれば、生産性が向上するだけでなく、コスト削減に繋がるのも大きな利点だといえます。
例えば、人件費。特に製造業などにおいては工場の生産ラインや検品作業、機器の制御などをIoTによって自動化すれば、これまで人の手で行ってきた業務をAIに置き換えることができるため、人件費を削減することができます。
またIoTの技術を活用すれば、遠隔からでもカメラで対象の状態を把握することができたり、遠隔操作なども可能となります。それにより、全国に拠点や工場が点在していても一括管理が実現するため、人件費だけでなく出張交通費などの削減に繋げることもできます。
関連記事:「AIカメラ導入のデメリットは?導入前に知っておきたいAIのメリットとデメリット」
IoTカメラ導入時のチェックポイント
近年では、IoTカメラを活用したサービスが多数ありますが、実際に導入する場合、事前に確認しておきたいポイントがいくつかあります。
ここでは、IoT導入前にチェックしておきたい4つのポイントについてまとめていきますので、IoTカメラの導入を検討中の方は、ぜひ参考にご覧ください。
IoTカメラの設置場所・周辺環境
IoTカメラを導入する際に、まず確認しておきたいのが設置場所や周辺環境です。
屋外なら軒先やポール、屋内なら天井や柱など、IoTカメラの設置場所は目的や用途によって異なりますが、設置可能な場所から撮影した場合、目的に沿った映像が撮影できる画角になるか、周囲の明るさはどうかなどを確認しておくと良いでしょう。
また、電源が取りやすいかもチェックが必要です。IoTカメラを動作させる場合、電源を引き込む必要があるため、ケーブルが届く距離かどうかも確認しておきましょう。
その他、IoTのネットワークに使用する回線の種類やキャリアによっては、接続しにくいケースもあるため、導入前に設置場所が適しているかどうか、回線との相性はどうかなど、メーカー担当者や専門家に相談しておくと安心です。
IoTカメラの視認性やネットワーク要件
IoTカメラを導入する際は、設置場所とともに端末自体の性能や対応している回線(5G/LTE、Wi-FiやBLE、LPWA)などを確認しておくことも重要です。
特に、カメラの画角はデータ収集に影響するため、その場の環境に適した画角か、「16:9」の横長ではなく「9:16」の縦長でも撮影できるか…などを確認しておくと良いでしょう。
カメラの画角は広ければ良いというものではなく、広く映しても無駄なデータが増えてしまうだけとなります。メーカーによっては縦長撮影などに対応していない製品もあるため、事前に確認しておくと安心です。
また、屋外に設置する場合や介護施設での夜間の見守りなどでIoTカメラを使用する際は、暗視モードに対応しているかも重要となります。暗い場所で撮影する場合は、色が正確に撮れずにデータ処理に影響する可能性もあるため、事前に暗視モードがあるかどうかを確認しておくと良いでしょう。
開発のしやすさ
システムの開発や導入を行うSIer(システムインテグレーター)の視点で考えると、IoTカメラの処理性能やシステム開発のしやすさも非常に重要です。
エンドユーザであれば、希望するアプリさえ動けば処理性能はそこまで細かく比較しなくても良いのですが、クライアントのシステム開発を担うSIerの場合は、CPUの個数、周波数、GPUの有無、AIエンジンの有無など、処理性能について細かくチェックし、システムを開発する上で適した性能かどうかを確かめておく必要があります。
月額コストや操作性
IoTカメラを利用するには、導入費用だけでなくランニングコストを確認しておく必要があります。
例えば、IoTのシステムに使用するインターネット回線やシステムの利用料金など、毎月固定で費用が掛かってくるため、IoTカメラを導入する際には、ある程度の期間を見込んで予算を立てておきましょう。
また、IoTカメラのプランとコストが見合っているかを確認しておくだけでなく、IoTカメラを管理するシステムやアプリの操作性も事前に確認しておくのをおすすめします。
IoTカメラを導入したものの、操作の仕方がわからなくて逆に手間が増えてしまった…ということが起こらないよう、従業員の誰もが簡単に操作することができるかどうか、使いやすさについてもチェックポイントに加えておくと良いでしょう。
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パナソニックの研究開発部門から発足した私たちVieureka(ビューレカ)は、「世界の今をデータ化する新たな社会インフラを創造」をミッションに掲げ、開発・導入・運用などのハードルを下げるプラットフォームを提供しています。
高性能なCPUを内蔵したエッジデバイス「Vieurekaカメラ」をはじめ、これまで取得できなかった情報をデータ化して活用する「Vieurekaプラットフォーム」や顧客行動や商品の陳列状況をデータ化する「来客分析サービス」など、お客様のご要望に沿った導入のご提案をさせていただきますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。