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2023年02月6日

  • コラム

AIカメラ導入のデメリットは?導入前に知っておきたいAIのメリットとデメリット

ディープラーニングでできること

人工知能の技術が進歩するとともに、特に人材不足が課題となっている企業などでAIカメラの導入を検討するケースが増えています。しかし、単にトレンドだからと導入を決めるのではなく、あらかじめAIカメラにどんなメリットやデメリットがあるのか、その両面から理解しておくことが大切です。

そこで今回は、AIカメラを導入することで得られるメリットとともに、AIカメラの限界や弱点などのデメリットについて詳しく解説していきます。

AIカメラ導入によるメリットは?

AIカメラ導入によるメリットは?

AIカメラを導入することによって、どんなメリットが得られるのでしょうか?
ここでは、下記の8つのメリットについてまとめていきます。

  1. コストの削減ができる
  2. 労働力不足が解消できる
  3. 生産性が向上する
  4. 安全性が向上する
  5. 顧客・従業員の満足度が向上する
  6. 継続的なデータの取得ができる
  7. プライバシーに配慮ができる
  8. 数値だけでなく映像も確認も可能

AIカメラのメリット①:コストの削減ができる

AIカメラの導入によって得られるメリットの一つは、コストが削減できるというものです。

もちろんAIカメラの導入費用や維持費用は必要となりますが、これまで人の手で行ってきた業務をAIに置き換えることで人件費を削減することができます。

また、エッジAIカメラと呼ばれる端末を活用すれば一つの機器だけで済むため、人件費だけでなく、パソコンやモニター、それに伴う配線などの設備投資を最小限に抑えることも可能です。

尚、エッジコンピューティングに関してはこちらの「エッジコンピューティングの本質」で詳しくご紹介していますので、参考にご覧ください。

AIカメラのメリット②:労働力不足が解消できる

AIカメラを導入することで、労働力不足が解消できるのもメリットの一つです。

AIカメラは、撮影した画像を解析することで、そこに映っている人物や顔などを認識したり、物体の異なるパターンを検出したりすることができます。そのため、防犯や監視はもちろん、検品作業や在庫の管理、さらには市場調査など、これまで人の手が必要だった作業がAIカメラによって自動化できるのが大きな強みとなっています。

尚、具体的にAIカメラで何ができるのかは、こちらの:「AIカメラにできることは?検知の種類を知って業務の効率化を実現!」の中でご紹介していますので、ぜひご一読ください。

AIカメラのメリット③:人手よりも作業の質が安定する

どんなに単純な作業でも、人が作業を行う場合はミスがあったり、経験やスキル、その日の体調や気分などによって業務の質が左右されたりするものです。

しかしAIであれば、それらには左右されず、さらに人間より早く正確でミスの少ない処理ができるためタイムロスが削減し、生産性の向上が見込めます。

AIカメラのメリット④:安全性が向上する

AIカメラを導入することで事故を未然に防ぐことができるため、安全性が向上するのもメリットの一つです。

例えば、工場や倉庫などに設置されたAIカメラで異常を検知すれば、事故や機器の故障などを防ぐことができます。また、オフィスでは入退室管理をAIカメラで行うことで不審者の侵入や不正を防ぐことも。さらに介護施設などでは、入居者の転倒事故をあらかじめ検知して知らせるなど、AIカメラの機能を使えば、さまざまな事故のリスクを軽減することができます。

AIカメラのメリット⑤:顧客の満足度が向上する

AIカメラのメリットの一つに、顧客や従業員の満足度の向上があります。

AIカメラでは大量のデータを取得し、そのデータを分析することで市場のニーズを的確に把握することが可能です。そのため、顧客が求めている商品の需要を予測することで在庫切れを防いだり、的確なサービスを提供したりすることで顧客の満足度が向上します。

AIカメラのメリット⑥:継続的なデータの取得ができる

継続的にデータが取得できるのもAIカメラのメリットだと言えます。

例えば、交通量調査や店頭調査を例にすると、人が調査を行うことができるのは1年間に1週間や昼間だけなど、特定の期間に限られてしまいますが、AIカメラを活用すれば24時間365日継続してデータを取得し続けることができます。

AIカメラのメリット⑦:プライバシーに配慮ができる

従来のネットワークカメラとエッジAIカメラとの比較になりますが、エッジAIカメラのメリットとして、プライバシーに配慮できるというものがあります。

エッジAIカメラとは、端末内でAI処理まで行うカメラのこと。このエッジAIカメラであれば、カメラ内部で処理が完了し、そのまま撮影した映像を破棄することもできるため、街頭や店舗内で撮影された人物のプライバシーに配慮できたり、オフィスや工場内の情報が漏れてしまったりというリスクを軽減します。

AIカメラのメリット⑧:数値だけでなく映像も確認も可能

AIカメラなら、数値データなどの結果だけでなく、映像の確認も可能です。

例えば、赤外線による人数カウンターや気圧計・温度計などのセンサーの場合、把握できるのは数値のみで実際に現場で何が起きているかは見ることができません。しかし、AIカメラなら数値以外にも、映像を後から確認して、現場で実際に何が起きていたかを目で確認することが可能です。

ただ、処理後に破棄する映像データを残すことで、メリットの一つであるプライバシーへの配慮と相反してしまうため、目的や用途によって使い分けることが大切です。

AIカメラ導入におけるデメリットや注意点は?

AIカメラ導入におけるデメリットは?

AIカメラを活用することで多くのメリットを得ることができますが、その一方でAIカメラには限界や弱点もあり、それがデメリットとして感じられることもあります。

ここでは、AIカメラのデメリットについて、下記の7つの内容についてまとめていきます。

  1. コストがかかる
  2. データ活用に知識が必要
  3. 情報漏洩のリスクがある
  4. 雇用が減少する
  5. 課題意識がないと活用が難しい
  6. 誤検出や検出漏れの可能性がある
  7. 環境に依存する

AIカメラのデメリット①:コストがかかる

AIカメラのデメリットとして感じられる部分を挙げるなら、まず、導入や維持にコストがかかる点ではないでしょうか。

特にAIカメラの導入に伴って業務フローを見直す必要が出てくる場合もあり、しばらくは導入後の検証や調整に労力が割かれてしまう可能性があります。さらにAIカメラは導入して終わりではなく、システムの維持費も必要となるため、コストの面でAIカメラ導入を踏みとどまってしまう企業も少なくありません。

しかし、AIカメラを上手く導入すれば、従業員の労力を削減することができるだけでなく、人件費の削減ができるのも事実です。そのため、コストが気になる場合は、端末内で処理を行うエッジAIを検討してみるのも良いかもしれません。

例えば、「Vieurekaカメラ」なら、既に基本的な機能やソフトウェアライブラリを用意しているので煩雑なシステム開発は不要。さらに工事不要で簡易的に設置できるため、コストを抑えつつスピーディーな導入が実現します。

AIカメラのデメリット②:データ活用に知識が必要

AIカメラのデメリット2つ目は、データを活用するには十分な知識が必要であるという点です。

これはAIカメラに限らずデータ全般に言えることですが、例えばAIカメラを導入して来店客の属性や動線などのデータを取得したとしても、それをどう分析してどう店舗運営に活かすかは、マーケティングや統計の知識など、それぞれの目的に合ったデータ活用の知識がなければ十分に活かすことはできません。

AIカメラの導入サービスを行っている会社では、分析サービスを同時に提供している場合もあるため、もし社内に知識を持った人材がいない場合は、AIカメラ導入前に、データ分析や活用方法のサポートも可能か確認しておくと良いでしょう。

AIカメラのデメリット③:情報漏洩のリスクがある

AIカメラのメリットとしてプライバシーへの配慮ができることをお伝えしましたが、それは反対に、人によっては知らないうちに撮影されて分析されているという点でデメリットとして捉えられることもあります。

また、情報漏洩のリスクもゼロとは言い切れません。

基本的にエッジAIの場合は、カメラ端末の中でAI解析を行い、そのまま映像データを破棄するため、プライバシーには配慮したシステム構成になります。ただし、端末内の情報を残したままにしている場合や、クラウドに映像データを送信して処理するクラウドAIの場合は、情報漏洩のリスクがゼロとは言い切れないため、セキュリティ管理には細心の注意が必要です。

AIカメラのデメリット④:働き方の見直しが必要になる

AIカメラの大きなメリットとも言える「労働力不足の解消」ですが、逆に、AIが人にとって代わってしまうことで雇用を減少させてしまうというデメリットにもなり得ます。

特にパターン化された作業はAIが得意とする分野であることもあり、現段階で人が行っている工場や倉庫での検品、リサーチ業務や保安業務など、今後は比較的単純作業の多い職業が人からAIに置き換わっていく可能性が高いため、人の働き方をシフトしていく必要があります。

AIカメラのデメリット⑤:課題意識がないと活用が難しい

AIカメラのデメリットには、現状に課題意識がないと活用が難しいという問題もあります。

「AIが流行りだから…」「会社方針でAIを活用しろと言われたから…」というような動機でAIカメラを導入しても、データを取るだけでは何も起こりません。そのデータを収集することだけが目的となっていては、十分にその効果が発揮できるとは言えません。

最初は課題が不明瞭でも、「自社の課題が○○だから、このデータを取得して分析すれば、こんな施策ができる可能性があるんじゃないか」と、課題意識と目的を明確にしておくことが大切です。

AIカメラが活用されている具体的な事例はこちらの「AIカメラの取得データはどう使う?実際の現場での活用事例とは」で詳しくご紹介していますので、ぜひ一度ご覧ください。

AIカメラのデメリット⑥:誤検出や検出漏れの可能性がある

AIカメラは人よりも安定してデータ収集や分析ができると言っても、その精度は100%ではなく、誤検出や検出漏れも発生します。

例えば、データ収集を目的としてAIカメラを使用している場合、人間より安定した精度で作業が行えるため、その誤差は比較的デメリットとして感じにくいものですが、AIカメラを介護施設などで転倒を検知するために設置していたり、商品棚に欠品が起きたら担当者に通知するなどのアラート目的で使用していた場合、ケースによっては検出漏れがあると一大事になってしまうことも。

また、AIカメラの検知機能の精度がどんなによくても、何度か誤検出があると、通知が来ても無視してしまうのが人間です。そのため、AIカメラを魔法の道具だと思わずに、あくまでも人間がコントロールするものだという意識が大切です。

AIカメラのデメリット⑦:環境に依存する

AIカメラのデメリットとして最後にご紹介するのは、AIカメラの精度やできる・できないは、環境に依存してしまうという点です。

例えば、店舗の来店客の分析一つにとっても、AIカメラを設置する場所から対象物までの距離や角度、その場の明るさや障害物などによっては、取得できるデータの内容や精度も変わってきます。

そのため、AIカメラを導入する際は、しっかりとその目的を明確にし、取得できるデータやその精度に過不足がないか相談しておきましょう。

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パナソニックの研究開発部門から発足した私たちVieureka(ビューレカ)は、「世界の今をデータ化する新たな社会インフラを創造」をミッションに掲げ、開発・導入・運用などのハードルを下げるプラットフォームを提供しています。

高性能なCPUを内蔵したエッジデバイス「Vieurekaカメラ」をはじめ、これまで取得できなかった情報をデータ化して活用する「Vieurekaプラットフォーム」や顧客行動や商品の陳列状況をデータ化する「来客分析サービス」など、お客様のご要望に沿った導入のご提案をさせていただきますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。