2023年02月1日
【Vieurekaパートナーインタビュー】第3回 株式会社アプリズム様
Vieurekaパートナー企業の方々にインタビューを行い、Vieurekaの使い勝手や活用した取り組み、そして実際の苦労話などの本音ベースで余すところなくお届けするシリーズ企画です。
今回は、Vieurekaパートナーとして日々新しいサービスの提供を検討されているアプリズム様です。当社と同じく大阪に本社を構え、関西出身の方も多く働かれておりお客様の様々な要望に対して企画・設計・開発をされています。今回、営業取締役の荻野様にアプリズム様の取り組みなどお話を伺ってきました。ではインタビューをご覧ください。
今までどのような職歴をお持ちですか?
わたしは、IT業界で働くようになって10年ほどになります。それ以前は、アパレル業界で働いていました。アパレルで働いていた頃に友人がWebサイトの開発といったIT関連の仕事をしていた影響でIT業界に興味がわき飛び込んでみました。学生のときから、いろんなことにチャレンジするのが好きだったので仕事がかわることには抵抗なかったですね。
当社には営業として入社しました。所属している営業本部にはAI&IoT推進事業部とSI事業部があり、両事業部を担当し業種を問わずお客様の課題解決への提案活動を日々行っています。
貴社はどのようなサービスを提供されているのですか?
2011年11月に創業してから基幹系システム、クラウドシステムやスマートフォンのアプリシステムの開発を主に行っています。その後、2017年からAI、IoTのシステム開発へと事業の領域を拡大して提供範囲を広げています。現在は、AI×IoT×CPS×MOBILEをキーワードに社会課題の解決に取り組んでいます。
現在貴社が注力されているサービスは何でしょうか?
そうですね、AIソリューションをメインにしています。今一番ご利用頂いているのは混雑度検知サービスです。その他にお客様からご依頼いただきカスタマイズのサービス提供も実施しています。お客様のサポートというか開発のリソースという形で捉えてもらっていることが非常に多くあります。例えば企業の研究開発部門や大学さんなどの担当の方や先生といったブレインの方のご意向を受けて、開発サポートするような活動も多く実施しています。
本社は大阪ですが社員の方は、関西圏が多いのでしょうか
はい、やはり多いですね。IT関連の業務は、東京に集中している傾向があるかと思いますが、大阪や関西で技術系の学部で勉強された方が東京で働くのにやや抵抗があり関西で仕事がしたい方もいらっしゃいますね。ただ東京のお得意様からも仕事を頂いているので東京に出張することもありますね。
貴社の社員構成を教えてください。
平均年齢が31才くらいですね。20代の従業員の方も多いです。社員構成としては、技術者が80名くらいで、あと営業が8名になりますね。開発会社ということもありメインは技術者になります。
技術者の方が多いとのことですが、専門分野は何が多いのですか?
画像解析の業務を実施していることもありPythonや機械学習の知見を保有しているAI関連の技術者は25名ほどです。その他では、JAVAやC++といった開発言語を用いた業務系のシステム開発やスマートフォン向けのアプリ開発の技術者が残りの50~60名といったところでしょうか。
荻野さんは他社での業務も経験されていますが、アプリズムさんの特長や強みはどんなことでしょうか?
技術者を非常に大切にする会社です。当たり前のことですが定期的にヒアリングや面談を実施しています。もちろん技術上長だけでなくヒアリング専門担当者がフォローしキャリアプランを作り上げ、アドバイスをしながら、そのキャリアプランに添った夢の実現に向けて日々対応しています。
社内でのコミュニケーションがしっかりされている印象ですがメンバー間でのコミュニケーションの垣根はありますか?
垣根は少ないと思いますね。例えばオフィスへの出社は社員の自主性にお任せしていますが、結構皆さん出社しています。WeWorkというオフィス環境もあり、メンバー間の距離間も近いのかなと思いますね。あと定時後にはオフィスでお酒も飲めますのでこういったことも良いコミュニケーションが生まれるのに役立っているのかもしれないです。また当社の代表(仙敷久善代表取締役CEO)は技術畑出身ということもあるので、技術者の目線もわかりますし、仙敷の色もでているのかなとは思いますね。
Vieurekaプラットフォーム以外のエッジAIも沢山活用されていると思いますが、エッジAIの良さってなんですか?
やはりセキュリティ面でしょうか。公共系のお客様が多いこともありセキュリティは大前提として必要になります。例えば当社がPoCを行ったバスのOD調査では、ICカードのデータを使うので個人情報を取り扱うことになります。その個人情報のデータをクラウドを活用して扱うことをご説明したところ、お客様からNGと言われました。そこでエッジデバイスであるAIカメラをバスの乗降口に設置して特徴量を突合しカウントする方式をご説明したところ、セキュリティ面での懸念事項をご快諾頂けたためPoCを実施できたという経緯もありますね。このようにセキュリティ面に関して優れているというか大きなメリットだと思います。
公共系のお客様は、サービスのご採用まで月日がかかって対応が難しいということも聞きますが実際どうなのでしょうか?
やはりサービスの細かい部分まで厳しく見られることもありますし、採用までに時間がかかることもあると思います。バスのOD調査の案件を対応した際は、ステークホルダーの方々から“実際に精度の高いデータが取れるのか”や“本当に使えるのか”など厳しいご指摘を受けました。その影響もあってPoCの実施を途中で一旦ストップしたこともありました。PoCといえでも公共の場での実施のため設置基準を満たすことが難しいこともありましたね。お客様にとっては普通のことかもしれませんが、ご要望を叶えていくというのは厳しいことは多々ありますね。
Vieurekaパートナーに加入をした経緯を教えてください。
当社は以前からパナソニックグループ様とお取引していました。その関連もあって、Vieurekaという面白いサービスがあるという情報をお会いする前から耳にしていました。また仙敷も、Vieurekaさんが想定されていることと同じように世界のカメラはどんどんエッジAI化していくことを思い描いていたので、この考えに共感しパートナープログラムが出来た当初にパートナーに参加させていただきました。
Vieurekaパートナープログラムに加入後の印象はいかがですか?
当社の開発メンバーからも声があったのですが、技術のサポート制度がしっかりしておりPoCの開発がすんなりと進みました。また、定期的に開催されているパートナーセミナーはモチベーションの向上になっています。他のパートナーさんが取り組んでいる実際の事例や案件などのお話が聞けるので参考になります。実際の事例で、単に内容を知るのではなく、どのような点で失敗をするのか技術的な部分なのか、価格なのか、はたまたお客様固有の社内事情が原因なのかなどの本音の部分までお話が聞けるので、パートナーに加入して良かったと思っています。
Vieurekaパートナーに加入して変わったことはありますか?
そうですね、Vieurekaパートナーに加入後に新規事業としてバスでのOD調査や鉄道事業者向けの白杖検知サービスの検証といったIoT関連事業を取り組むようになりました。パートナー加入もきっかけになったと思いますが、このような検証を活かして実際のサービスとして顧客導入や横展開を進めていきたいという雰囲気に社内も変わってきましたね。またVieurekaさんやパートナーの方々とも協業させて頂き、大きな営業推進力にもなったと思います。営業の視点から今後の事業展開が描きやすくなりましたね。あとは、パートナーさんの事例もお聞きしていますが特に当社も注力している小売業向けのサービス事例を参考にしています。我々としても事例と同じように苦労していることやあっと気付かされるような点があるので重要なこととしてひとつずつ抑えて対応しようと思いました。
サービス開発にあたって重要にしていることはありますか?
AI事業に焦点を当てるとシステムの肝になる処理速度と認識精度のバランスをかなり重要視しています。どちらの項目でもバランスが崩れるとやはり実ビジネスで使えないですね。例えば、認識精度が出るにしても処理作業にすごい時間がかかる、それではリアルタイム精度が失われサービスとして使えないので、開発メンバーは苦労していますが実サービスに活用できるように技術研鑽を積み重ねてサービスとして使えるレベルまで高めていくことを大事にしています。
システムの処理速度と認識精度のバランスとのお話がありましたが、実際にサービス化する際に費用や工数がかかってしまうと思いますが何か工夫していることはありますか?
処理の仕方やモデル開発の試行錯誤を常にやっていますね。やはりエッジデバイスを活用しているので、リッチなハードスペックではない点も考慮してシステムやモデルの軽量化を念頭に開発しています。システムの費用も限られていますのでうまくスペックを引き出すように、技術者も簡単ではないと思うのですが楽しみながら対応していますね。(笑)また実際サービスを利用いただくお客様から、システムの設置や取り扱いに関して厳しい基準を提示されることもあるので、利用のしやすさもしっかり対応しています。またPoCの時点で設置治具の安全性を考慮した設計を行い、PoCで出来る限りリスクを減らし本運用に向けて取り組んでいます。
Vieureka社への要望はありますか?
パートナーセミナーを実施されていますが、パートナー間の連携をもっとできるようなきっかけがほしいですね。もっとヨコヨコの連携ができるようになったら嬉しいです。コロナの影響もあってセミナーのオンライン実施が多いこともあると思いますが、やはりオフラインイベントがあるとパートナー間の熱意も伝わるので是非再開してほしいです。やっぱり他社さんの事例は刺激になりますね。
Vieurekaパートナーを検討されている方へのメッセージをお願いします。
Vieurekaさんは情報開示やパートナー間連携をされているので、自分たちだけの世界に収まらずに、他社さんの事例を中心に知れる場所はとても良いと思います。他社さんの情報や業界の動向を把握することは必須だと思いますので、自分から情報を取りにいくことは非常に大切なので加入して損なことはないと胸を張って言えます。
今後の貴社の展開について教えてください。
ソリューション事業の確立、拡大ですかね。やはり社会実装に至るケースは今の時点ではまだまだ多くはないので、実証実験から社会実装につなげていくことを成し遂げたいですね。今まで取り組んでいる公共系例えばバスのOD調査や児童の置き去り検知、電鉄向けの車いす・白杖検知という社会課題への対応を中心に展開していきたいですね。このような事業展開を進めていくことで、微力ではありますが社会貢献していきたいです。